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ソルダーペーストは、粉末のはんだ合金に液体のフラックスを加え、粘り気のあるペースト状にしたものです。日本では、「クリームはんだ」とも呼ばれています。
ソルダーペーストは、主にSMT(表面実装技術)でプリント基板上に電子部品を実装する際に使用されています。プリント基板の上にソルダーペーストを印刷(塗布)し、電子部品を乗せてリフロー炉で加熱すると、基板と部品がはんだ付けされるという仕組みです。この実装方法はリフロー方式と呼ばれており、プリント基板上にまとめて電子部品を実装できることや、接合精度が安定することから、SMTを活用した基板実装における主流となっています。
基板実装において、ソルダーペーストの印刷は品質に大きな影響を与えます。ソルダーペーストの位置や量が適正でなければ、未実装・断線・ショート・浮き・濡れ不良などの不良を招く恐れがあるため、インラインで検査を行うのが一般的です。
ソルダーペーストのインライン検査やBGA(ボールグリッドアレイ)検査では、マルチステレオやモアレカメラがよく採用されています。しかし、これらのシステムは20µmより小さい構造には適していません。ソルダーペーストの量が減ってディスペンスが難しくなり、エラーが増加します。
共焦点スキャナーや白色光干渉計といった代替手段も存在しますが、これらはあくまでも解析に適した手段であり、インライン検査で使用するには遅すぎます。また、チップの実装後にプローバーカードなどを使ってテストするのは簡単ですが、この時点ですでに不良が発生している状態であるため、チップをロスしてしまうのが難点です。
ライトフィールドカメラは、インライン検査に十分な速度と精度を備えており、ソルダーペースト量が少ない場合にも対応できます。実装前にソルダーペーストの検査を行えば、不良の発生を未然に防ぎ、チップを始めとする電子部品のロスを軽減することが可能です。たとえ電子部品のコストがわずかであっても、大量生産されていることを考えると莫大なメリットを得られるでしょう。
Raytrix
ライトフィールドカメラ
ライトフィールドカメラは、1個のメインレンズを持ち1回の撮影で3D画像を取得できる3Dカメラです。一旦3D画像を取得できれば画像をリフォーカスできます。