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近年のロボットの進化は目まぐるしく、単純な作業を繰り返すだけではなく自ら考えて行動するロボットも増えてきました。これらの進化を可能にしてきたのが、AIやSLAMといったIT技術です。SLAMとは自己位置推定技術のことで、ロボットの目の役割を果たすものですが、AIに比べて原理や活用事例など詳しいことはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、SLAM技術の中でも注目されているVisual SLAMについて、分かりやすく解説していきます。

本ページの構成

Visual SLAMとは何か

Visual SLAMとはカメラから得られた映像データから、自分の位置や姿勢と周辺の物体の位置情報を三次元で把握する技術です。SLAMとは自己位置推定と環境地図作成を同時に行う技術のことで、「Simultaneous Localization and Mapping」を略してSLAMと称されています。そして、Visual SLAMはカメラから得られた映像をもとにしたSLAMなので、Visual SLAMと言われています。

SLAMにはVisual SLAMの他に、レーザーを使用したLiDAR SLAMやToFセンサーを使用したDepth SLAMなどがあり、ロボットの動作環境などに応じて使い分けられたり、組み合わせることによってお互いの不得意な部分を補うように使われることもあります。

人間は歩く際に目視で壁や物などの障害物を認識して、それらを避けながら進んで行きますが、ロボットにも同じように周辺環境を把握させ、自分の位置を推定して障害物を避けながら進ませる為にSLAM技術は発達しました。従来のロボットは決められた場所やガイドとなるラインの上を移動するだけでしたが、この技術のおかげで自律走行が可能になり、ロボットの活動範囲が大幅に広がりました。

Visual SLAMの原理

一般的なVisual SLAMの原理は、まずカメラから得られた映像から特異点を抽出します。カメラを動かすことによってこの特異点が変化するので、その変化の様子から特異点までの距離を算出し、三次元での環境地図を作成します。また、同時に同じデータから、環境地図の中での自分の位置も推定で算出します。企業や大学によっては違う手法を取り入れている場合もありますが、基本的にはこのような仕組みで行われています。

Visual SLAMに使用されるカメラは、広角カメラや魚眼カメラのような単眼カメラやステレオカメラのような複眼カメラ、ToFカメラなどのRGB-Dカメラなどがさまざまです。ただ、複眼カメラの場合は2つの映像データから三次元情報を作成できますが、単眼カメラの場合は二次元情報しか作成できないため、ARマーカーなど他の技術と組み合わせて精度を上げる必要があります。

Visual SLAMのメリットとデメリット

Visual SLAMはカメラを使用するので、レーザーやセンサーなどに比べて低価格で導入コストが抑えられるといったメリットがあります。また、カメラを使用するのでSLAM以外の用途にも使用可能という面もあります。

ただ、画像情報から位置情報などを算出するため、雨や雪、夜中やトンネルから出る瞬間などに外乱光による精度の低下が懸念されています。なので、今後Visual SLAMはどこまでロバスト性を高められるかが大きな課題となっています。

Visual SLAMの事例

ここでは、さまざまな分野で活用されているVisual SLAMの事例についてご紹介します。

ドローン

Visual SLAMを搭載したドローンは多くの企業が開発しており、既に建物や橋梁などの点検を行っているドローンもあります。Visual SLAMを取り入れることで、GPSによる自律飛行の制御を行わなくて済むので、建設中の建物内での進捗管理や橋梁の下など通信が遮断されるような場所でも自律飛行が可能になりました。また、LiDARよりも小型なので、狭い現場での点検もできるというメリットもあります。

さらに、橋梁など既に出来ている建築物の場合は、一度環境地図を作成しておくことで、繰り返し行う定期点検を作業者の負担を減らしつつも効率よく行うことが可能になりました。

自動運転

自動運転技術の分野でもVisual SLAMの導入が非常に注目されています。物流業界で活躍しているAGVは磁気テープなどの目印をもとに自動走行していましたが、Visual SLAMを導入することで、目印が要らないだけでなく環境の変化にも対応したAGVが可能になります。

特に物流倉庫は荷物や資材の出入りが激しく、環境地図が頻繁に更新される場合がありますが、Visual SLAMを導入することで、頻繁な環境変化もその都度把握し障害物を避けて走行することができるので、AGVやAMRが活躍できる範囲が広がることが期待されています。また、これらの技術はAGVだけでなく、警備ロボットやお掃除ロボットなどにも導入されています。

まとめ

今回は、Visual SLAMについてご紹介しました。
カメラから得られた情報をもとに三次元情報で、周辺環境と自己の位置を推測し、搭載されたロボットの自律走行を可能にする技術で、特別なセンサーなどが必要ないのでコストパフォーマンスの良い技術として注目を集めています。
最近ではVisual SLAM技術が搭載された製品も発売されるようになりましたが、まだまだ研究・開発段階の技術でもあります。これからVisual SLAMを始め、さまざまなSLAM技術が発達していくと、アニメで見ていたような人間と変わらない動きができるロボットも増えてくるかもしれません。

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