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現代ではあらゆるシーンで高精度なセンシング技術が求められており、3Dカメラの需要が高まっています。もともとは産業機器でよく活用されていた3Dカメラですが、最近ではスマートフォンのような民生機器でも活用されるようになりました。
今回は、さまざまな3Dカメラの仕組みや特徴を解説いたします。

本ページの構成

3Dカメラとは

3Dカメラは、立体的な三次元画像を撮影できるカメラです。
通常の2Dカメラでは、縦横の情報しか取得できないので、平面である二次元画像になってしまいます。しかし、3Dカメラは物体の深度情報(奥行き)を測定する技術を備えており、私たち人間が目で見ているように物体を立体的に捉えることができます。

2Dカメラで撮影した二次元画像であっても、物体を見ることはもちろん可能です。しかし、近年注目を集めている自動運転車や自律走行するロボットを高度に制御するためには、より精度よく、確実に物体を見る技術が欠かせません。3Dカメラは、そういった先端技術を支える目として重要な役割を果たしています。

3Dカメラの種類

3Dカメラは、大きく「アクティブ方式」と「パッシブ方式」に分けられます。
アクティブ方式は、カメラから光や電波などのエネルギーを照射し、物体に反射して戻ってくるまでの時間などを計測することで、物体の深度を測ります。
パッシブ方式は、カメラ自身からエネルギーを照射することはなく、物体から得られる光などのエネルギーだけを計測して、物体の深度を測ります。
このように、一口に3Dカメラといっても深度を測定する方式はさまざまです。ここからは、3Dカメラの種類として4つの方式をご紹介します。

ステレオカメラ

ステレオカメラでは、2つのカメラを用いて物体の深度を測ります。ステレオカメラの仕組みは、人間の目と同じです。異なる位置にあるカメラで同じ物体を見ると、視差と呼ばれる見え方のズレが発生します。ステレオカメラでは、その視差情報を元に、三角測量の原理を応用して物体までの距離を計算しています。

たとえば、上図での物体までの距離(D)は、基線長(B)×焦点距離(F)÷視差(S)で計算できます。ここでいう基線長とは、2つのカメラ間の距離のことを指しています。
一般的なステレオカメラはパッシブ方式に該当しますが、暗い環境でも撮影できるように赤外線を照射するアクティブ方式のステレオカメラも存在しています。
ステレオカメラのメリットとしては、屋外のような周囲が明るい環境で使用できること、カメラの視野に入っていれば遠くにある物体でも測定できること、色の識別が容易にできることなどが挙げられます。

単眼カメラ

上述したステレオカメラは複数のカメラを用いた技術ですが、単眼カメラで深度を測定する技術もあります。
たとえば、ライトフィールドカメラと呼ばれる3Dカメラは、1つのカメラで1回撮影するだけで三次元画像を取得できます。一般的なカメラはレンズで形成した光像を画像センサで記録して画像化しますが、ライトフィールドカメラでは画像センサの前にマイクロレンズが多数配置されており、レンズで形成した光像を異なる視点から見られるようになっています。隣接するマイクロレンズでは物体の同じ点がごくわずかな視差として現れるため、その視差を元に計算することで、立体的な三次元画像を作成します。

ライトフィールドカメラのイメージ

単眼カメラのメリットは、ステレオカメラよりも小型化しやすいことです。ステレオカメラはその仕組み上、2つのカメラの間隔を広げるほど高精度になりますが、その分サイズも大きくなります。単眼カメラは1つのカメラだけで三次元画像を作成できるので、高精度化と小型化を両立しやすくなります。

ToFカメラ

ToFカメラは、アクティブ方式に該当する3Dカメラです。ToFはTime of Flightの略で、日本語では飛行時間と訳されます。
ToFカメラでは、カメラが光源を備えており、そこから赤外光を照射して物体に反射させます。反射した赤外光はカメラまで戻ってきますが、物体までの距離が遠ければ戻ってくる時間が長くなり、距離が短ければ早く戻ってきます。そういった時間差を元にして距離を計算し、物体の深度を測定するという仕組みです。

ToFカメラのイメージ

構造化照明

構造化照明も、ToFカメラと同じくアクティブ方式に該当する3Dカメラです。カメラとは別に設置した照明(プロジェクター)から特殊な光を物体に照射し、カメラでその光の当たり方を観察することで物体の深度を測定します。
照明から発せられる光は、ライン状や格子状、ドット状といったさまざまなパターンで照射されます。凹凸のある物体に当たるとパターンが歪みますが、その微妙な歪みを元にしてカメラが立体を認識する仕組みです。

構造化照明のイメージ

構造化照明のメリットは、素早く高精度な三次元画像を作成できることです。ほかの3Dカメラに比べると撮影に適した環境が限られますが、整った環境下であれば非常に優れた性能を発揮します。

3Dカメラの活用シーン

3Dカメラは、三次元での物体認識が求められるさまざまなシーンで活用されています。代表的な例をいくつかご紹介します。

  • 自動運転車
    自動運転車には安全に車を走行させるためにさまざまなセンサが搭載されており、3Dカメラもその一つです。あらゆる状況に対応しなければならないため、ステレオカメラ+ToFカメラといったように複数の3Dカメラを組み合わせて使用することもあります。
  • ロボットの制御
    AGV(無人搬送車)のような自律走行するロボットには、3Dカメラが搭載されているケースが多いです。また、ピッキングロボットのように物体の形状を正しく認識しなければならない産業用ロボットにも、3Dカメラが活用されています。
  • ロジスティクス
    貨物の寸法測定やピッキング、仕分け、検数といったように、物体の形状を正しく認識しなければならない物流の現場では、3Dカメラが数多く活用されています。
  • 民生機器
    現在はスマートフォンにも3Dカメラが搭載され、三次元の立体的な映像を気軽に撮影できます。また、見守りや防犯といった用途で3Dカメラを活用した画像分析システムもあり、少子高齢化の進行に伴って普及していくと考えられます。

まとめ

今回は、3Dカメラについて解説しました。3Dカメラで深度を測る仕組みはさまざまで、どの仕組みを採用しているかによって適した用途が異なります。また、自動運転車やロボットのように高度な制御が求められる場合には、複数の3Dカメラを組み合わせることも効果的な選択肢です。3Dカメラについて幅広く知ることが、有効活用するための近道になるでしょう。

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